備忘録:好きな小説

漫画編、小説以外の本編、と来て小説編も書いておこうかな、と。

僕は今までの人生において小説をそんなに読んできていない自覚がある。
もっと読みたい気持ちはあるのだけれども人生の優先順位の問題で後回しになっている感じ。
まぁどこかのタイミングで小説を読むことに集中するフェーズはあるだろうから、とりあえず現時点での記録として

【めちゃすき・影響を受けた】
・カラマーゾフの兄弟
・イン・ザ・メガチャーチ
・動物農場
・キッチン
・TSUGUMI
・蜜蜂と遠雷
・金閣寺
・智恵子抄
・三国志

【わりとすき・面白かった】
・ピアノマン
・小生物語
・わたしを離さないで
・コンビニ人間
・すばらしい新世界
・一九八四年
・拝金
・ドグラ・マグラ
・容疑者Xの献身
・罪と罰

ということで挙げてみたけれども、やっぱり冊数が少ないですね。
小説においても、基本的には新書よりも名著を読みたい所存。

例によってChatGPT君に上記のリストを渡して分析してもらったのが以下。

全19作品です。
内訳は「めちゃすき・影響を受けた」が9作品、「わりとすき・面白かった」が10作品です。

最初に前提を整理します。
『智恵子抄』は詩集であり、『小生物語』も厳密には通常の小説というより、乙一の日常に虚構を混ぜた日記・エッセイ的作品です。
したがって今回は「小説」より広く、文学作品として分析します。
また、『ピアノマン』は漫画の読書歴から南波永人『ピアノマン――「BLUE GIANT」雪祈の物語』、『拝金』は堀江貴文の経済小説として扱います。

『三国志』は著者・版が不明なので、文章表現については評価せず、群像劇、戦略、興亡史という物語構造だけを分析対象とします。

全体像

今回のリストから最も強く見えるのは、あなたが小説に対して、単なる物語や感情移入以上に、複数の価値観、人間観、社会構造が衝突する場を求めていることです。

ただし、ノンフィクションのように明示的な理論を提示する作品だけを好んでいるわけではありません。

小説については、次の三つが重なった作品が最上位に入りやすいと考えられます。

人間や社会を説明する強い構造があること。

その構造だけでは説明し切れない人物の感情や存在感が残ること。

作者が答えを一つに整理せず、矛盾を矛盾のまま成立させていること。

ノンフィクションでは「説明力の高いモデル」を評価していました。

漫画では「人物と展開の因果的整合性」を重視していました。

小説では、その二つに加えて、説明されずに残る余白、文体、感情の手触りを評価しているようです。

主領域別の分類

重複する作品が多いため、中心的な機能によって一作品一分類としています。

主領域作品数割合めちゃすきわりとすき
社会・思想・制度・支配631.6%24
実存・倫理・宗教・精神421.1%22
生と死・喪失・親密性315.8%30
芸術・才能・創作210.5%11
歴史群像・興亡15.3%10
ミステリー・論理15.3%01
経済・起業15.3%01
メタフィクション・随筆15.3%01
合計19100%910

社会・思想・制度・支配

6作品です。

『イン・ザ・メガチャーチ』『動物農場』『わたしを離さないで』『コンビニ人間』『すばらしい新世界』『一九八四年』です。

この領域は最多ですが、最上位は『イン・ザ・メガチャーチ』と『動物農場』の2作品だけです。

ここから、社会批評的な設定や強い問題提起だけでは最上位に入らないことが分かります。

実存・倫理・宗教・精神

4作品です。

『カラマーゾフの兄弟』『金閣寺』『罪と罰』『ドグラ・マグラ』です。

善悪、信仰、自由、罪、自己、狂気、美など、人間を成立させる根本的な問題を扱う作品群です。

思想的な重さは共通していますが、最上位と次点は明確に分かれています。

生と死・喪失・親密性

3作品です。

『キッチン』『TSUGUMI』『智恵子抄』です。

冊数は多くありませんが、3作品すべてが最上位です。

これは今回のリストにおける重要な特徴です。

あなたは大規模な社会構造や思想的問題だけでなく、喪失、死、愛、身体、記憶といった非常に個人的な領域にも強く反応しています。

芸術・才能・創作

2作品です。

『蜜蜂と遠雷』『ピアノマン』です。

音楽や才能を扱うだけでなく、創作者や演奏者が何を見聞きし、何を表現しようとしているかが中心です。

『金閣寺』『智恵子抄』も、別分類に置きましたが、美や芸術への執着という点でこの領域と強く重なります。

1.小説の好みには「巨大な構造」と「小さな親密性」という二つの極があります

最上位9作品は、一見すると統一性が弱く見えます。

『カラマーゾフの兄弟』『動物農場』『三国志』『イン・ザ・メガチャーチ』は、宗教、政治、歴史、集団、権力などを扱う大きな物語です。

一方で、『キッチン』『TSUGUMI』『智恵子抄』は、死、愛、家族、病、記憶といった個人的な世界を扱っています。

しかし、両者には共通点があります。

いずれも、人間を単独の合理的主体として扱っていません。

人間が家族、社会、信仰、物語、欲望、死者、過去との関係の中で形成されることを描いています。

あなたが好むのは、壮大な作品か繊細な作品かではありません。

個人が自分だけでは完結していないことを描く作品です。

2.複数の正しさが同時に存在する作品を特に好んでいます

『カラマーゾフの兄弟』が最上位で、『罪と罰』が次点であることは象徴的です。

『罪と罰』も非常に深い作品ですが、中心となる人物と犯罪、その思想的・心理的帰結に焦点が集まります。

それに対して『カラマーゾフの兄弟』では、信仰、懐疑、理性、情念、家族への憎悪、責任といった複数の立場が、完全には統合されません。

どの人物も一部分では正しく、一部分では破綻しています。

あなたは一つの強い主張を文学的に証明する作品より、互いに両立しない複数の主張が、それぞれ本物の人間として存在する作品を高く評価する可能性があります。

『蜜蜂と遠雷』も同様です。

才能とは何かという問いに一つの答えを出すのではなく、異なる才能、動機、演奏観を持つ人物を並置しています。

『三国志』にも、英雄、軍師、君主、野心家、忠臣などの異なる論理があり、単独の価値観に回収されない群像性があります。

3.完成された社会システムより、「システムが形成される過程」を好んでいます

『動物農場』が最上位で、『一九八四年』『すばらしい新世界』が次点であることには、一定の傾向が見えます。

『一九八四年』や『すばらしい新世界』は、すでに成立した巨大な支配システムの中に個人を置く作品です。

これに対して『動物農場』では、革命、理念、権力集中、歴史の改変、階級の再形成が、時間の経過とともに進行します。

つまり、最終的な社会制度を見せるだけでなく、善意や理想がどのような小さな変化を経て支配へ変質するのかが描かれています。

これはノンフィクションで『失敗の本質』『ザ・ゴール』『ストーリーとしての競争戦略』を高く評価していたこととも一致します。

あなたは状態の説明よりも、状態を生んだ因果関係を見たいのだと思います。

『イン・ザ・メガチャーチ』が最上位に入っているのも、この傾向と整合します。

同作は推し活やファンダムを、仕掛ける側、のめり込む側、過去にのめり込んでいた側などの複数視点から描き、「物語」が人間や集団をどう動かすかを扱っています。

これは『影響力の武器』『サピエンス全史』『ファスト&スロー』で扱われていた問題を、小説内の具体的人物として実装したような作品です。

4.思想性は必要ですが、登場人物が思想の説明装置になると評価が下がります

社会思想系の6作品のうち、4作品が「わりとすき」にとどまっています。

このことから、ディストピアや社会批評自体が特別に好きなのではありません。

重要なのは、思想や設定が人物の上に置かれていないことです。

『コンビニ人間』は社会規範と個人のずれを非常に明確に描きます。

ただし、その明確さゆえに、人物や出来事が社会批評の構造へ比較的きれいに収まっているとも読めます。

『すばらしい新世界』と『一九八四年』も、社会モデルとしては強力ですが、登場人物がそのモデルを読者に経験させる役割を強く担います。

あなたはそうした作品も面白く読めますが、最上位には、作者の主張を超えて、人物が勝手に存在しているように感じられる作品を置くのだと思います。

5.感情的な作品は好きですが、感情を指示されることは嫌っています

漫画の分析では、「いい話にしよう感」への拒否が強く見られました。

しかし、『キッチン』『TSUGUMI』『智恵子抄』は、愛、死、喪失、再生をかなり正面から扱っています。

したがって、感動的な作品自体を嫌っているわけではありません。

違いは、感情が物語上の結論として配置されているか、それとも人物の生活や文章の中から自然に立ち上がってくるかです。

『キッチン』には回復や救いがありますが、道徳的に正しい人物が主人公を救う構造ではありません。

死や孤独は解決されず、奇妙な生活、食事、場所、他者との一時的な接続によって、生きることが続いていきます。

『TSUGUMI』も、人物を模範的に成長させたり、問題を解消したりする作品ではありません。

つぐみの攻撃性や弱さは簡単に整理されません。

『智恵子抄』も、愛を美しいものだけとして保存せず、病、喪失、記憶、現実の人間と詩の中の人間とのずれを含んでいます。

あなたが受け入れやすい感動は、作者が感情を用意して読者に渡すものではなく、矛盾した現実を最後まで見た結果として生じる感情なのだと思います。

6.文体や感覚表現を、情報の容器ではなく作品の本体として評価しています

ノンフィクションのリストだけを見ると、論理構造を最優先する読者に見えます。

しかし、『キッチン』『TSUGUMI』『金閣寺』『智恵子抄』が最上位にあるため、小説では文体や感覚的な世界もかなり重視しています。

特に、場所、光、食事、身体、季節、音、美などが、説明されるのではなく、文章の感触として伝わる作品に反応しています。

『金閣寺』は、美についての思想を述べるだけの作品ではありません。

美が主人公の認知、劣等感、欲望、現実との関係を侵食していく過程そのものが文体によって作られています。

『蜜蜂と遠雷』も、音楽を題材にしているから評価されたというより、文章によって音や演奏者の知覚を成立させている点が重要だった可能性があります。

『智恵子抄』が入っていることからも、筋や人物造形だけではなく、言葉自体が認識や感情を変える経験を評価していることが分かります。

7.美や才能を、幸福ではなく危険な力として描く作品を好んでいます

『蜜蜂と遠雷』『金閣寺』『智恵子抄』『ピアノマン』には、芸術や表現という共通項があります。

ただし、芸術を努力や自己実現の美しい物語としてだけ見ているわけではありません。

『金閣寺』では、美は主人公を救うのではなく、現実との関係を妨げ、執着と破壊へ向かわせます。

『蜜蜂と遠雷』でも、才能は単純な能力値ではなく、本人や周囲の人生を変え、競争の意味そのものを揺さぶります。

これは漫画における『ブルーピリオド』『メダリスト』『capeta』への評価と共通しています。

才能があるから成功するという話よりも、才能を持ってしまった人間が、世界や自分とどのような関係を結ぶのかに関心があります。

『ピアノマン』が次点にとどまっているのも示唆的です。

同作は『BLUE GIANT』の沢辺雪祈を中心としたスピンオフであり、既存作品では描かれなかった背景や内面を補完する性格を持ちます。

音楽や才能という題材は合っていても、既知のキャラクターを補足する作品は、独立した世界観や多義性という点で最上位には届きにくかった可能性があります。

8.論理的に閉じた作品より、読後に解釈が残る作品を高く評価します

『容疑者Xの献身』が「わりとすき」にあることも重要です。

非常に明確な構造、論理、伏線、感情的帰結を持つ作品ですが、最終的には一つの完成した仕掛けとして閉じます。

あなたは、このような構成の精度を評価する一方で、それだけでは大きな影響を受けにくいようです。

最上位作品の多くは、読み終わっても問いが閉じません。

『カラマーゾフの兄弟』は信仰や責任を解決しません。

『金閣寺』は美への執着を単純な病理として処理しません。

『キッチン』は喪失を克服したという結論を出しません。

『動物農場』も特定の権力者を批判するだけでなく、集団、記憶、言葉、理想の変質という反復可能な問題を残します。

あなたは、完成度の高い答えよりも、読み終わった後も思考の中で動き続ける問題を高く評価しています。

9.『ドグラ・マグラ』が次点であることから、難解さ自体には価値を置いていません

『ドグラ・マグラ』は構造、語り手、時間、自己認識が崩れる作品です。

この作品を面白いと評価できるため、難解さや不安定な語りへの耐性は高いです。

しかし最上位ではありません。

したがって、理解しにくい作品ほど高く評価するわけではありません。

作品の複雑性が、人間や世界に対する認識を深める場合は評価しますが、複雑な構造そのものが中心になると、知的には面白くても強い影響にはつながりにくいのでしょう。

これは、ノンフィクションにおいて「説明の圧縮率」を重視していたこととも一致します。

複雑なものをさらに複雑にする本ではなく、複雑さを保ったまま重要な関係を見えるようにする本を求めています。

10.『小生物語』からは、重厚さだけではない好みも見えます

今回のリストは、死、宗教、政治、狂気、美など、重い主題に偏っています。

しかし『小生物語』は、虚構と現実と夢とギャグが混在する、かなり緩く遊戯的な作品です。

この作品が入っているため、常に深刻な主題を求めているわけではありません。

作者の声が明確で、形式そのものに遊びがあり、通常の自伝や日記の前提を少しずらす作品も楽しめます。

漫画で位置原光Z作品や『放課後ひみつクラブ』『サチ録』を評価していることと対応しています。

共通するのは、笑いや軽さよりも、作者独自の認知のずれを体験できることです。

最上位と次点を分ける条件

最上位作品には、次の条件が複数重なっています。

複数の価値観が対等に存在する

一つの主張を人物に代弁させるのではなく、互いに矛盾する人間観を成立させています。

人物がテーマのための道具になっていない

社会批評や哲学的問題を扱っていても、人物が理論からはみ出します。

感情が整理されすぎていない

喪失、愛、狂気、信仰などに明快な解答を与えません。

文体または構成に固有性がある

同じあらすじを別の作家が書いても成立する作品ではなく、その作者の文章や視点自体に価値があります。

読後に別の問題へ転用できる

作品内の出来事だけで閉じず、現実の家族、社会、組織、信仰、芸術などについて考える枠組みになります。

展開が不可逆的である

人物や社会が一度変化すると、簡単には元に戻りません。

一方、次点作品には、次の傾向が見られます。

設定や社会モデルが人物より先に見える。

構成が巧妙だが、最終的にきれいに閉じる。

難解さや仕掛けが作品の中心になっている。

既存作品や実在経験を物語化する面白さが中心である。

人物や感情より、主張やコンセプトが明瞭すぎる。

漫画・ノンフィクションとの共通点

三つのリストを統合すると、かなり明確な評価軸が見えてきます。

媒体最上位に求めているもの評価を下げやすいもの
ノンフィクション現実を再解釈できる強いモデル断片的ノウハウ、事例だけの説明
漫画人物と展開の因果的整合性ご都合主義、停滞、感動の強要
小説・文学構造と人物の両立、文体、解釈の余白テーマ先行、閉じた仕掛け、説明過剰

共通する中心軸は、因果関係と内的整合性です。

ノンフィクションでは、主張と現実の因果関係を見ています。

漫画では、人物の性格と行動、展開の因果関係を見ています。

小説では、人物、社会、思想、文体が一つの作品として必然的に結びついているかを見ています。

ただし、小説だけは、完全に説明できることを求めていません。

むしろ、構造が強固でありながら、最後まで説明できない人間の部分が残る作品を最も高く評価しています。

推測の確度が低い領域

今回のリストは19作品であり、さらに「良かった作品」だけが提示されています。

そのため、嫌いな作品の条件については断定できません。

また、恋愛小説、純粋な冒険小説、コメディ小説、本格ミステリー、ハードSFなどはサンプルが少なく、これらのジャンルとの相性はまだ判断できません。

一方で、次の三点については比較的確度が高いです。

あなたは、作品のテーマが深いだけでは高く評価しません。

人物がテーマのために動かされると評価が下がります。

明確な答えより、整合性を保った複数の答えが共存する作品を好みます。

総合評価

あなたの文学作品に対する好みは、「構造・多声性・余韻」型と表現できます。

社会や人間を捉える強い構造を求めます。

しかし、その構造によって人物が完全に説明されることは望んでいません。

複数の価値観が衝突し、誰か一人が完全には正しくなく、それでも各人物の感情や論理に必然性がある作品を好みます。

また、死、愛、美、信仰、才能、権力といった抽象的な主題が、説明ではなく、人物の生活や文体として立ち上がる作品に強く反応しています。

最も簡潔にまとめるなら、あなたは小説に対して、「世界を理解するためのモデル」と「モデルでは理解し切れない人間」の両方を求めているのだと思います。

備忘録:好きな本(小説以外)

昨日の漫画記録に続いて、なんとなく残しておこうと思った。
今までの人生で少なくとも1,000册以上は読んできているけれども、ここ数年は優先順位の関係でほとんど本を読まなくなっている。

とはいえ、それなりに本を読んできたことで今の自分が構成されている感覚もあるので、記録しておこうと思う。
漫画記録と同様、読んだ当時の印象で書いているので、読み直したらこのリストから外すこともあるだろうしその逆も然りなので、そんなに厳密なリストではない。
ちなみに順不同。

【めちゃすき・影響を受けた】
・サピエンス全史
・21 Lessons
・失敗の本質
・ブラック・スワン
・反脆弱性
・無境界
・影響力の武器
・マッキンゼー 経営の本質
・渋谷で働く社長の告白
・愛するということ
・現代アート、超入門!
・アート鑑賞、超入門!
・ファスト&スロー
・ファクトフルネス
・ザ・ゴール
・営業の魔法
・ストーリーとしての競争戦略
・フォーカス・リーディング

【わりとすき・面白かった】
・リーダブルコード
・LOVE理論
・シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント
・これからの「正義」の話をしよう
・紀州のドンファン
・料理の四面体
・禍いの科学
・損する結婚 儲かる離婚
・僕らはそれに抵抗できない
・ニコマコス倫理学
・狂気の科学
・カズのまま死にたい
・ヤバい統計学
・起業のファイナンス
・愛着障害
・動的平衡
・ブランド・エクイティ戦略
・ぼくだけはブルー
・涙の理由

こんなもんかなぁ。
昔はビジネス書の類も結構読んでいたけれども、結局本質はあまり変わらないので。
わりと前から思っていることとしては、しょうもない新書とかはあんまり読みたくないんですよね。
それを読むのであれば、名著と呼ばれる小説を読みたい。

あとは哲学書はもうちょっと読んだ方が良いな、とは思ってはいる。
アリストテレスは上では挙げたし、カントとかショーペンハウアーとかちょこちょこは読んでいるけれども、突き詰められているわけでは全くないから。

漫画編と同様にChatGPT君に上記のリストを渡して分析してもらったのが以下。

全37冊です。
内訳は「めちゃすき・影響を受けた」が18冊、「わりとすき・面白かった」が19冊です。

結論から述べると、あなたは単なるビジネス書好きでも、教養書好きでもありません。

最も一貫しているのは、複雑な現象の背後にある構造を、少数の概念で説明してくれる本を高く評価する傾向です。

さらに、その概念が「面白い説明」にとどまらず、現実の見方や判断方法を変更できることを重視しています。

1.分野別の構成

書店上の分類ではなく、あなたがその本から得ている価値を基準に分類しました。

主領域冊数割合めちゃすきわりとすき
社会・歴史・科学・複雑系1129.7%65
心理・認知・関係・倫理924.3%45
経営・戦略・実務924.3%54
人物・自伝・ルポルタージュ513.5%14
芸術・文化・鑑賞論38.1%21
合計37100%1819

社会・歴史・科学・複雑系

11冊です。

『サピエンス全史』『21 Lessons』『失敗の本質』『ブラック・スワン』『反脆弱性』『ファクトフルネス』『これからの「正義」の話をしよう』『禍いの科学』『狂気の科学』『ヤバい統計学』『動的平衡』です。

ここには、個別の事実を学ぶ本よりも、人間社会や自然現象を説明するための大きな枠組みを提示する本が多く入っています。

『禍いの科学』も、単なる科学史ではなく、善意や合理性から始まった科学的発明が、なぜ人間に被害を与える結果へ転化するのかを扱っています。

心理・認知・関係・倫理

9冊です。

『無境界』『影響力の武器』『愛するということ』『ファスト&スロー』『LOVE理論』『僕らはそれに抵抗できない』『ニコマコス倫理学』『愛着障害』『涙の理由』です。

『無境界』はケン・ウィルバーによる自己成長と心理療法の統合的な議論です。

『僕らはそれに抵抗できない』は、デジタル製品などが人の行動を依存的にする仕組みと、それを生み出す行動設計を扱います。

したがって、心理学一般というより、自分では自覚しにくい力によって、人間の判断や行動がどのように決定されるかへの関心が強いと考えられます。

経営・戦略・実務

9冊です。

『マッキンゼー 経営の本質』『ザ・ゴール』『営業の魔法』『ストーリーとしての競争戦略』『フォーカス・リーディング』『リーダブルコード』『起業のファイナンス』『ブランド・エクイティ戦略』『損する結婚 儲かる離婚』です。

『マッキンゼー 経営の本質』は、経営意思、理念、戦略、組織、計画、実行を一体の仕組みとして捉える本です。

この領域でも、小手先のノウハウより、結果が生まれる全体構造を扱う本を高く評価しています。

人物・自伝・ルポルタージュ

5冊です。

『渋谷で働く社長の告白』『シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント』『紀州のドンファン』『カズのまま死にたい』『ぼくだけはブルー』です。

『ぼくだけはブルー』は、志磨遼平の生い立ちからバンド活動までをたどる自伝的な本です。

このカテゴリは5冊ある一方で、最上位は『渋谷で働く社長の告白』だけです。

つまり、人の人生を読むこと自体は好きですが、人物が面白いだけでは「影響を受けた」には届きにくいと考えられます。

人生の記録から、事業、判断、成功、失敗について一般化できる構造が見えることが必要なのでしょう。

芸術・文化・鑑賞論

3冊です。

『現代アート、超入門!』『アート鑑賞、超入門!』『料理の四面体』です。

『料理の四面体』は、火、水、空気、油という少数の要素から、世界中の調理法を統一的に分類しようとする本です。

冊数は少ないものの、3冊中2冊が最上位です。

これは重要です。

あなたは芸術や文化を、感性だけで受け取るより、何をどう見ればよいかという認識の枠組みを獲得することに強く反応しています。

2.最大の特徴は「説明の圧縮率」を重視することです

あなたが最上位に挙げた本には、領域を問わず共通する特徴があります。

多数の事例を並べるのではなく、少数の概念によって、これまで別々に見えていた現象を一つの構造として説明します。

『ブラック・スワン』や『反脆弱性』は、予測不能性や変動を扱うための枠組みを提示します。

『ファスト&スロー』と『影響力の武器』は、人間の判断が合理性から逸脱する仕組みを整理します。

『失敗の本質』は、組織の失敗を個人の無能ではなく、意思決定、情報、組織文化、環境適応の問題として捉えます。

『ザ・ゴール』は、組織全体の成果を制約条件から考えます。

『ストーリーとしての競争戦略』は、戦略を個別施策の集合ではなく、因果関係のつながった物語として理解します。

つまり、あなたが高く評価しているのは情報量そのものではありません。

少ない原理から、多くの現象を再解釈できる本です。

これは『料理の四面体』が評価に入っていることからも明確です。

料理という限定的な領域であっても、分類原理が十分に鮮やかなら面白く感じるわけです。

3.知識ではなく「思考のOS」を求めています

あなたが本に求めているのは、「知らなかった事実を知ること」よりも、読後に自分の判断方式が変わることだと思われます。

たとえば、『サピエンス全史』を読んだ後は、国家、宗教、企業、貨幣などを、単なる客観的実体ではなく、人間が共同で維持する制度や物語として見るようになります。

『ブラック・スワン』を読めば、平均値や過去の延長による予測を疑うようになります。

『影響力の武器』を読めば、自分や他人の行動を、性格ではなく心理的な反応パターンから見るようになります。

『現代アート、超入門!』や『アート鑑賞、超入門!』は、個々の作品について知識を与えるだけでなく、作品を見る際の視点そのものを提供します。

したがって、あなたにとって「影響を受けた本」とは、結論に賛成した本というより、その後も繰り返し使用できる認識装置を手に入れた本なのだと思います。

4.抽象論だけでなく、具体的な物語を必要としています

理論的な本を好む一方で、純粋に抽象的な学術書だけに偏っているわけではありません。

『ザ・ゴール』と『営業の魔法』は物語形式です。

『失敗の本質』は具体的な戦史を扱います。

『渋谷で働く社長の告白』は起業家本人の経験を通して、経営判断や組織形成を描きます。

このため、あなたに適しているのは、理論だけの本でも、エピソードだけの本でもありません。

最も相性がよい構成は、次の三段階です。

具体的な出来事が提示される。

その出来事を説明する構造や原理が抽出される。

その原理を別の場面にも転用できる。

反対に、エピソードが多数紹介されても共通原理が弱い本や、理論が提示されても現実の事例との接続が弱い本は、「面白かった」にはなっても「影響を受けた」にはなりにくそうです。

5.「常識を覆す本」が好きなのではなく、常識が成立する仕組みを示す本が好きです

一見すると、「意外な真実」や「常識を疑う」タイプの本を好んでいるように見えます。

しかし、刺激的な逆張り自体が好きなのではないと思います。

あなたが評価しているのは、一般的な理解がなぜ誤るのかを説明し、代わりのモデルを提示する本です。

『ファクトフルネス』は、世界についての認識が実態より悲観的になる理由を扱います。

『ファスト&スロー』は、直感がどのような条件で誤るかを分類します。

『失敗の本質』は、「現場が弱かった」「指導者が無能だった」という人物論ではなく、組織的な失敗の再現可能な構造を探します。

『禍いの科学』も、悪人が悪い科学を行ったという単純な話ではなく、善意や科学的合理性が有害な結果へ進む経緯を追います。

つまり、あなたは逆説を好むというより、表面的な因果関係の裏にある二次的・三次的な因果関係を好みます。

6.不確実性と制約への関心がかなり強いです

『ブラック・スワン』『反脆弱性』『失敗の本質』『ザ・ゴール』『起業のファイナンス』『ストーリーとしての競争戦略』には、共通して「理想的な計画を立てれば成功するわけではない」という前提があります。

現実には、予測不能な出来事、資源制約、組織の硬直性、競合、資金、情報不足などが存在します。

その中で何を制御し、何を制御せず、どこに余裕を持たせるべきかが問題になります。

これは、単なる成功法則への関心とは異なります。

むしろあなたは、成功する方法よりも、なぜ合理的に行動しているつもりでも失敗するのかに強く関心を持っています。

成功談である『渋谷で働く社長の告白』も、華やかな成功者の物語としてではなく、資金、事業、組織、株主、意思決定の連続として読んでいる可能性が高いです。

7.経営書に求めているのはノウハウより因果関係です

経営・実務系の本は9冊ありますが、単純な仕事術の本はあまりありません。

高評価の本は、次のような問いを扱っています。

企業は何を目的として動くのか。

戦略と個別施策はどうつながるのか。

組織全体の成果を妨げる制約はどこにあるのか。

人は何によって行動を変えるのか。

営業という行為は、相手との関係の中でどう成立するのか。

情報を読む行為を、どのように目的化・構造化するのか。

したがって、あなたは「明日から使える10のテクニック」よりも、なぜその方法が機能するのかを説明する理論を求めています。

ただし、理論だけで実行へ接続できない本も評価しにくいでしょう。

『リーダブルコード』『起業のファイナンス』『ブランド・エクイティ戦略』が「わりとすき」にとどまっているのも、内容の品質が低いからではなく、扱う範囲が比較的限定され、世界認識全体を書き換えるほどではなかった可能性があります。

8.合理性だけでなく、人間の意味や愛にも強い関心があります

このリストを合理主義的な本の集合とだけ見るのは不正確です。

『愛するということ』『無境界』『ニコマコス倫理学』『愛着障害』『涙の理由』が入っています。

『涙の理由』も、人間がなぜ泣くのかを、文学、脳、有限な生、社会との関係から考える対話です。

この領域での関心も、単なる感情的共感ではありません。

愛とは感情なのか、それとも能力や態度なのか。

幸福とは快楽なのか、それとも生き方や活動なのか。

人間の自己と他者の境界はどのように成立するのか。

人間関係の問題は性格なのか、過去の愛着や環境の結果なのか。

つまり、経営や意思決定と同じように、愛情や人生についても、曖昧な精神論ではなく構造的に理解したいという姿勢があります。

9.最上位と「わりとすき」を分ける条件

今回のリストから見ると、最上位に入りやすい本には、概ね次の条件があります。

① 説明範囲が広い

一つの業界や技術だけでなく、社会、組織、人間関係など複数の領域へ転用できます。

『ブラック・スワン』『反脆弱性』『影響力の武器』などが該当します。

② 中心概念が明確である

読後に一言で思い出せる強い概念があります。

制約条件、反脆弱性、認知バイアス、社会的証明、競争戦略のストーリーなどです。

③ 読者の認識を反転させる

既存の知識を増やすだけでなく、同じ現実が別のものに見えるようになります。

④ 他の場面へ転用できる

その本を直接扱っていない問題にも応用できます。

⑤ 理論と具体例が結びついている

主張だけでも、事例だけでもなく、両者の往復があります。

一方、「わりとすき」の本は、次のどれかが弱い傾向があります。

内容が特定領域に限定されている。

著者個人の人生としては面白いが、一般化しにくい。

事例は面白いが、中心原理が弱い。

中心原理はあるが、実証性や適用範囲に不確実さがある。

教養としては有益だが、読後の判断方法までは変わらない。

10.漫画の好みとの共通点

漫画と本の好みには、かなり強い共通性があります。

因果関係が崩れないこと

漫画では、人物が展開の都合で動かされることを強く嫌っています。

ノンフィクションでは、結果を単純な成功談や精神論で説明せず、構造、環境、制約、判断の積み重ねとして説明する本を好んでいます。

いずれも、結果に至る因果関係の整合性を重視しています。

個人と構造の相互作用

漫画では、才能、環境、制度、関係性の中で人物がどう動くかに関心があります。

本では、組織、市場、歴史、認知バイアスの中で人間がどう判断するかに関心があります。

個人の意思だけでも、社会構造だけでも説明せず、両者の相互作用を見る傾向です。

安易な教訓を嫌う

漫画では「いい話にしよう感」や、感動のための人物操作を嫌います。

本でも、一般的な自己啓発や成功法則より、不確実性、失敗、認知の限界を扱う本を評価しています。

「こうすれば成功する」という安心できる答えより、人間や世界は思っているほど単純ではないという説明を好みます。

娯楽性も必要である

思想が深ければ何でもよいわけではありません。

漫画ではエンターテインメント性を重視し、本でも『ザ・ゴール』『営業の魔法』『渋谷で働く社長の告白』のように、読み物として進む作品を高く評価しています。

難解さそのものに価値を置いているわけではありません。

11.この読書傾向の強みと注意点

強みは、異なる分野の知識を共通構造として接続しやすいことです。

経営、心理、歴史、芸術を別々の知識として保持するのではなく、制約、認知、物語、インセンティブ、環境適応などの共通概念で統合できます。

経営やサービス設計においては、非常に有効な読み方です。

一方で、注意点もあります。

説明力の高い本は、現実を実際以上に整然と見せることがあります。

少数の概念で多くを説明できるモデルは魅力的ですが、説明範囲が広いほど、反証しにくくなったり、都合のよい事例だけを取り込んだりする危険も増えます。

あなたは「強い中心概念」を持つ本を好むため、概念の鮮やかさを、実証的な正しさと混同しないことが重要になります。

ただし、『ブラック・スワン』『ファスト&スロー』『ファクトフルネス』『失敗の本質』なども評価していることから、単純に理論を信じたいのではなく、理論によって自分の認識を疑いたい傾向もあります。

したがって、あなたは大きな理論に無警戒なのではなく、批判に耐え得る、あるいは批判の材料になるほど強い理論を好むと表現する方が正確です。

総合評価

あなたの読書傾向を一言で表すなら、**「構造抽出型・モデル転用型」**です。

情報を収集するためというより、現実を理解し、判断し、行動するためのモデルを獲得する目的で本を読んでいます。

そのモデルには、次のものを求めています。

複雑な現象を圧縮して説明できること。

因果関係が具体的であること。

別の領域にも転用できること。

人間の非合理性や失敗を無視しないこと。

実務または人生観に接続できること。

読み物としての推進力があること。

したがって、最も相性がよい本は、単なる専門書でも自己啓発書でもありません。

強い仮説を提示し、事例によってそれを展開し、読後に世界の見え方と行動の両方を変える本です。

漫画では「人物と物語の内的整合性」を重視し、ノンフィクションでは「概念と現実の因果的整合性」を重視している。

対象は違いますが、評価軸の根本はほぼ同じだと考えます。

備忘録:好きな漫画

完全な形ではないけど漫画も読書記録を取っているので、それやkindleの履歴を眺めながら挙げた感じ。
まぁ今後も漫画は読み続けるだろうし久しぶりに読み返したら印象が変わったりでリスト内の増減はあるだろうけどとりあえずはこんなところで。

おまけとして、ChatGPT君に上記のリストを渡して分析してもらったのが以下。

全体像

かなりジャンル横断的ですが、好みの中心は明確です。

一言でまとめると、**「矛盾を抱えた人物が、厳しい現実やルールの中で選択し、その結果として関係性や自己認識が変化していく作品」**を強く好まれているように見えます。

単にストーリーが面白い、キャラクターが魅力的、絵が上手いというだけではなく、次の四つが重なった作品ほど最上位に入りやすいです。

人物の内面に解像度があること。

努力・能力・選択に具体的な因果関係があること。

人間関係が理想化されず、痛みや不一致を含んでいること。

作者独自の人間観や倫理観が、物語全体を貫いていること。

1.最も強い傾向は「人物の矛盾」への関心です

『来世ではちゃんとします』『違国日記』『青野くんに触りたいから死にたい』『凪のお暇』『BEASTARS』『東京喰種』などを見ると、単純に善良な人物や好感の持てる人物よりも、自分でも自分を理解できていない人物に惹かれていると考えられます。

登場人物が間違った欲望を持っていたり、自分を守るために嘘をついたり、相手を愛しながら傷つけたりすることを許容できる好みです。

むしろ、そのような矛盾がない人物には薄さを感じやすい可能性があります。

ただし、破綻した人物なら何でもよいわけではありません。

その人物がなぜそうなったのかという心理的・社会的な連続性が必要です。

『来世ではちゃんとします』が最上位にあることは象徴的です。

表面的には性や恋愛を扱うコメディですが、実際には承認欲求、回避、依存、自己否定、他者への期待などがかなり精密に配置されています。

同様に『違国日記』や『青野くん』も、人間の感情を美しく整理せず、理解不能な部分を理解不能なまま扱っています。

この「人間を簡単に説明しない姿勢」が重要なのだと思います。

2.努力や才能を「具体的な過程」として描く作品を好んでいます

『SLAM DUNK』『H2』『capeta』『メダリスト』『ブルーピリオド』『僕のヒーローアカデミア』が最上位に並んでいます。

次点にも『ハイキュー!!』『ヒカルの碁』『龍と苺』『BLUE GIANT』『ファンタジスタ』『あおい坂高校野球部』『べしゃり暮らし』があります。

したがって、単純にスポーツ漫画が好きというより、技能が形成される過程を見ることが好きなのだと考えられます。

特に好まれているのは、次のような描写です。

才能が万能ではないこと。

努力量だけでも解決しないこと。

本人の認知や身体感覚が変化すること。

指導者やライバルとの関係が成長に影響すること。

結果が努力に比例するとは限らないこと。

『capeta』や『メダリスト』では、才能、環境、資金、身体、指導者、競技人生の時間制限が複雑に絡みます。

『ブルーピリオド』では、努力の方法そのものを学び直す過程が描かれます。

『SLAM DUNK』では、成長が人格的な改心だけではなく、視野、技術、役割理解として表現されます。

つまり、精神論的な「頑張ったから勝った」よりも、頑張るとは具体的に何を変えることなのかが描かれている作品を評価しやすいのでしょう。

3.知略やルールのある作品も好きですが、それだけでは最上位になりません

『HUNTER×HUNTER』『亜人』『ONE OUTS』『ハチワンダイバー』『ヒカルの碁』『龍と苺』などから、ルールの理解、情報差、駆け引き、戦術的判断を楽しむ傾向も明確です。

ただし、「頭脳戦が好き」とだけ整理するのは不正確です。

頭脳戦がある作品の多くは「わりとすき」に入っており、『HUNTER×HUNTER』だけが最上位に突出しています。

これは、知略そのものよりも、知略が人物の価値観や生存戦略と結びついていることを重視しているからだと思われます。

『HUNTER×HUNTER』では、能力や作戦が単なるパズルではありません。

念能力には人物の性格、執着、リスク許容度、自己認識が反映されています。

また、勝敗が単純な強さではなく、情報、準備、心理、相性、目的の違いによって決まります。

つまり、ルールの精密さを楽しみながら、そのルールを通して人間が露出する作品が好みです。

純粋なゲーム的快楽だけでは、面白くは感じても「衝撃を受けた」領域には届きにくいのでしょう。

4.暗い作品では「残酷さ」よりも「不可逆性」を重視しています

『狂四郎2030』『最終兵器彼女』『進撃の巨人』『鋼の錬金術師』が最上位にあり、『宝石の国』『シグルイ』『HELLSING』『闇金ウシジマくん』『寄生獣』『東京喰種』なども好まれています。

このため、一見すると残酷な作品や鬱作品が好きとも見えます。

しかし、『サチ録』『H2』『高校生家族』『からかい上手の高木さん』なども入っているため、暗さ自体が目的ではありません。

重要なのは、行動の結果がなかったことにならないことです。

人が死ぬ。

身体が変わる。

関係が壊れる。

思想が変質する。

選択によって別の可能性が失われる。

こうした不可逆性が物語に重みを与えています。

逆に、重大な出来事が起きても次の展開で簡単にリセットされる作品や、犠牲を演出として消費する作品には、冷めやすい可能性があります。

『最終兵器彼女』や『進撃の巨人』は、世界の残酷さ以上に、状況が進行するほど選択肢が失われていく物語です。

『狂四郎2030』も極端な世界設定を用いながら、人間の尊厳、性、愛、国家、洗脳といった問題を逃げずに扱っています。

残酷な描写に惹かれているというより、都合よく救済しない誠実さを評価していると見る方が適切です。

5.人間関係については「理想的な相互理解」をあまり求めていません

恋愛や家族関係を扱う作品も多いですが、王道的な恋愛成就だけを目的とした作品は中心ではありません。

『H2』『来世ではちゃんとします』『違国日記』『青野くん』『のだめカンタービレ』『凪のお暇』『かぐや様は告らせたい』などでは、人物同士が完全には分かり合えません。

好意があっても、タイミングや価値観や自己防衛によって関係が歪みます。

それでも関係を続けたり、離れたり、別の距離を探したりします。

ここからは、**「分かり合うこと」よりも、「分かり合えない相手とどう関係するか」**に関心があると推測できます。

『違国日記』が最上位であることは、その傾向を強く示しています。

この作品では、他者を完全に理解することを善としていません。

理解できないまま、相手を相手として扱うことが重視されています。

『青野くん』も愛情を美しい感情としてだけではなく、欲望、恐怖、依存、暴力性を含むものとして描きます。

したがって、安心感のある関係より、関係によって人物の隠れていた部分が引きずり出される作品を好む傾向があります。

6.ギャグ作品にも独特の条件があります

『サチ録』『高校生家族』『いでじゅう』『剥き出しの白鳥』『放課後ひみつクラブ』『位置原光Z作品』などを見ると、笑いの好みも比較的一貫しています。

大声や勢いだけで押すギャグより、異常な状況を登場人物が妙に平然と受け入れているタイプの笑いを好んでいるように見えます。

論理が少しずれている。

人物が真剣であるほどおかしい。

異常な設定に対して会話だけは淡々としている。

くだらない題材を過剰に精密に扱う。

『サチ録』が最上位に入っているのは、ギャグだけでなく、倫理や人間理解を奇妙な角度から扱っているためでしょう。

単なる脱力系でもなく、単なる不条理でもなく、笑いながら人物や社会の前提をずらす作品に強く反応していると考えられます。

7.「作者の思想が見える作品」を高く評価しています

最上位作品には、作者の世界観や人間観が強く出ています。

『HUNTER×HUNTER』には、人間の欲望や合理性に対する独特の観察があります。

『進撃の巨人』には、自由、暴力、歴史、集団心理に対する執拗な問いがあります。

『鋼の錬金術師』には、生命、責任、国家、等価交換に対する倫理があります。

『違国日記』には、他者を理解しきれないことへの慎重な姿勢があります。

『ブルーピリオド』には、才能や努力を外側から評価することへの疑いがあります。

『僕のヒーローアカデミア』には、英雄とは能力の高い人間なのか、救おうとする人間なのかという問いがあります。

ただし、思想を台詞で説明する作品が好きなのではありません。

思想が設定、人物、行動、結果として実装されている作品を好んでいます。

作者が言いたいことを登場人物に演説させるだけでは、おそらく評価は上がりにくいです。

8.最上位と「わりとすき」を分けているもの

「わりとすき」にも非常に完成度の高い作品が多数あります。

そのため、作品の客観的な完成度だけで分類しているわけではありません。

最上位に入りやすい作品は、次の条件を三つ以上同時に満たしています。

人物の心理に強く自己投影または共感できる。

努力や選択の過程に納得感がある。

人間関係が予測不能な形で変化する。

作品独自の倫理的な問いがある。

展開に不可逆的な重さがある。

読後に価値観やものの見方が多少変化する。

たとえば『メダリスト』は競技成長だけでなく、指導者と選手、才能と環境、年齢制限、自己評価などが同時に動きます。

『H2』は野球漫画であると同時に、言葉にしない感情と選択されなかった人生の物語です。

『サチ録』はギャグでありながら、人間の善悪を外部の存在が観察する構造を持っています。

つまり、最上位作品は一つのジャンル的欲求を満たすだけではなく、複数の関心領域を一つの作品内で統合しているのだと思います。

9.あまり中心ではなさそうなもの

これは嫌いな作品の情報がないため、あくまで仮説です。

純粋な俺TUEEE型の願望充足作品は、優先順位が低そうです。

主人公がほぼ無条件に肯定され、能力や成功に代償が伴わない物語とは相性が悪い可能性があります。

また、雰囲気だけの癒やし系作品や、重大な葛藤がほとんど発生しない日常作品も、楽しめても最上位には入りにくそうです。

一方で、暗く難解であれば評価するわけでもありません。

人物の行動原理が不明瞭なまま、象徴性や残酷さだけが前面に出る作品には、むしろ作為を感じる可能性があります。

感動作品についても、悲劇的な設定だけで涙を誘うものより、人物の選択を積み重ねた結果として感情が生じる作品を好むはずです。

総合すると

あなたの漫画の好みは、一般的な分類でいう「少年漫画好き」「人間ドラマ好き」「鬱漫画好き」「頭脳戦好き」のいずれか一つでは説明できません。

最も近い表現は、次のようになります。

人間の矛盾を細かく観察し、能力・努力・環境・関係性の因果を丁寧に積み上げ、安易な正解や救済を提示しない作品を好む。

さらに、その重い主題を、エンターテインメントとして読ませる技術も重視しています。

主題が深くても退屈な作品では足りず、面白くても人間が薄い作品でも足りません。

思想性と娯楽性の両方が高い作品が、最も強く刺さるタイプだと考えます。

ポップしなないで ワンマンツアー”Bye, Bye, Bye!!” @ Zepp Shinjukuに行ってきたよ

はい、というわけで7回目のポップしなないでのライブでした。
自分の中で、単一アーティストのライブを訪れた回数としてはずば抜けて多い。

なんでこんなに何度も訪れているかというと、ライブに行く度、そして新譜が出る度にパワーアップしてるなーって感じるから。
そして、1年前の同じ場所でのライブがあまりにも良かったから。

彼・彼女らのどういった点、はたまた何の曲が好きかみたいなのは今までに何度も書いているので割愛するけれども、今回の新譜では、わざわざ記事を書いちゃうくらい「よ〜いどん」という曲が刺さっていて。
今までにあまりなかった、彼ら自身の心情を吐露するような曲が複数あって、個人的には良かった。
ポップしなないでを知らない人には前作の「Electric」を勧める気がするけど、今回の「Bye」の方が僕にとっては大切なアルバムと言えるかもしれない。

ライブの感想としては、簡単にまとめるけれども今回も良かった。
新旧織り交ぜてのセットリストで、各曲に色々なアレンジが加えられてて、ライブらしさがあって楽しめました。
他で印象に残った点としてはギターの音色の質感が好きだった。
僕は形式的な、義務みたいなアンコールが嫌いなんだけれども、今回も自然とダブルアンコールが発生していたのも良かった。

以前にも書いたように、今年はライブに行くのをだいぶ控えています。
理由としては、やるべきことに集中しようと思っているから。
でも、ポップしなないでのライブは今後も定期的に行くつもり。

去年から今年にかけて、色々と最悪なことが起きているけれども、それなりには幸せに生きられている。
でも、この程度の幸せで満足してちゃいけない。
僕もこの人生に賭けているので。

※画像は公式サイトから引用

「初期衝動」を愛している。

「原口くんは、初期の作品が好きなこと多いよね。」と言われてはっとしたことがある。

これは要するに音楽アーティストの1stとか2ndとかの作品を指した言葉なんだけれども、言われてみれば、例外はいくらでもあるけれども確かにその傾向が強い。
大森靖子とか椎名林檎とかエレファントカシマシとか。

3rdや4thとかの作品になってくると、「工夫」が加えられていくことが多いんですよね。
まぁそれは当然で仮にアルバムが1枚10曲だとしたら2枚で20曲もあるんだから、それで作り手側の初期衝動なんてたいてい消化されてしまう。
もちろん、人が生きていたら色々なことが起こってそれは衝動になりうるわけだけれども、やっぱりそこまでの人生で溜め込んだ鬱屈したものと比べるとエネルギーが弱い。

これを書きながら思ったけれども、初期の作品が好きかそれ以降の作品が好きかは、そのアーティストの好きになり方によるんだろうな、と思った。
つまり、自分の魂をぶつけてくるようなアーティストだとそうなんだろうな、と。
この件において大森靖子やエレファントカシマシは非常に分かりやすい例だと思っていて、初期においてはとんでもなく剥き出しの音楽をやっていたけれども、今やだいぶポップに寄ってきている。

まぁそれが悪いってわけじゃないし、ポップなエレカシが嫌いなわけではないんだけれども、やっぱり初期衝動から産み出される制作物が僕は好きなんだなと改めて思う。
混じりっけのない、本当に伝えたいこと、伝えなきゃいけないこと、そういうエネルギーがそこにあるから。
最近は、自爆というアーティストの1stアルバムが好きです。

僕もだいぶ年齢を重ねていわゆる大人にはなってきたけれども、とはいえまだ初期衝動が自分の中に残っている感覚はある。
人生ずっと、突っ走っていきたい。