チバユウスケが死んだ。

癌で。55歳で。

僕より少し上の世代であれば、ミッシェル、ブランキー、イエモンの3つのバンドになんらかの特別な印象を持っている人は多いんじゃないんだろうか。
まぁ他の人は置いておいて、少なからず僕にはそれがあった。
彼らは特別で、大きなエネルギーを伴って、時代を創っていた人たちだった。

僕は人生のたくさんの場面で音楽に救けられてきた。
彼らの曲にも多くの場面で救われ、尻を叩かれ、励まされてきた。
だからこの3つのバンドは好きとか嫌いとかとは少し違う次元で、なんというか神聖さすら感じられるものだった。

僕は20代と30代前半の人生をほぼ仕事のみに費やしていた。
フェスにもライブにも色々行ってみたいと思っていたけれども、何よりも仕事を優先していたのでそれ以外に時間を使うことがほとんどなかった。
なのでそれに少し区切りがついて余裕ができた時、彼らのライブが観たいと思った。

とは言え、少し前に復活したイエモン以外はとっくに解散していて、というか僕が好きになった時にはすでに解散していて、ミッシェルとブランキーのライブを観ることは不可能だった。
なので僕は、イエモンに加え、ミッシェルのボーカルだったチバユウスケと、ブランキーのボーカルだった浅井健一が今組んでいるバンドのライブを観に行くことに決めた。

イエモンのボーカルである吉井和哉も含め、3人の中で僕が最後に観たのがチバだった。
生で聴いたベンジーこと浅井健一の歌唱には正直衰えを感じた(でもかっこよかった)けれども、2019年のフェスで観たチバの歌唱は変わらずかっこよかった。
あんなにも格好良くマラカスを振り回す男は他に存在するんだろうか。
その当時にはロックンロールってやつをそれほど聴かなくなっていたけれども、それでもやっぱりめちゃくちゃ格好良くてずっと泣きながら観てた。

こんな風に書いてきたけれども、僕はチバやTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT、ROSSOやThe Birthdayの大ファンってわけじゃない。
好きではあるけど、全てのアルバムをみっちり書き込んだりはしてないし、ライブも結局その一回しか行ってない。
(でもそういや、1000のタンバリンをコピーしたり、インドで弾き語りしたことはあったな。)

世の中にはもっと彼や彼らのことが大好きで、かけがえがなくて、それこそ人生の大きな部分を占めていた人もいると思う。
それに比べたら僕の想いなんてちっぽけなものだとは思うけれども、それでもこの気持ちは書いておこうと思った。

人は死ぬ。

僕は自分が20歳、父が52歳の時に父が突然死しているので、そのことを比較的意識している方だと思う。
それでもこうやって、死というものを目の前に突きつけられるのはやりきれなさがあるね。

画像はthebirthday_officialから引用

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